photo-zemi(フォトゼミ)がこれまでにいただたご質問とその回答事例のご紹介です。
==================
質問内容【料理写真の明るさ、アングルについて、どの角度が美味しそうに見えるのか…】
------------------------------------
「美味しそうに見せる料理写真」ということで考えると、重要なポイントは次の2点です。
1)逆光気味で撮る
2)低い位置から撮る
※「ラーメン」などのように、深い器に盛り付けられていて、低い位置から撮ることができない料理については、別の回答事例で解説します。
※メニュー用の写真では、印象度とは別に、わかりやすさも必要になります。この場合についても、別の回答事例で解説します。
1)逆光気味で撮る理由
瑞々しさ(講師という立場を考えたとき、できる限り曖昧な表現を避けたいため、わたし自身は普段使うことはありませんが、一般的に“シズル感”と言われるものだと考えてください。)は、料理の表面にできる“光沢”によって伝わります。
その光沢を生み出すためには、料理の真上よりも奥の方から、「逆光気味」に光をあてることが必要であり、料理写真撮影の基本となります。
2)低い位置から撮る理由
写真は平面です。
平面でありながら、実物の立体感や存在感を伝えるためには、適度な陰影を必要とします。
上の方から撮影するほどに、陰影は見えなくなり、当然、立体感や存在感が分からず、実物を想像しづらくなります。
実物が想像できなければ、「美味しそう」という感覚も得難くなると言えます。
低い位置から撮影することで、平面の写真でありながら、立体感や存在感を感じやすくするのです。
さらに、使用サイズが小さくなってしまう写真の場合は、上記の2点に加えて、できるだけ目立たせたい料理、または、料理の一部分をアップで撮影することで、より分かりやすく、印象度を高める効果も期待できます。
次に、料理写真の明るさについてですが、ユーザー(ユーザー層)や、料理の種類などを総合的に考えて判断すべきことでもあり、ひと括りに「明るく」「暗めに」とは言いづらいです。
例えば、主に女性に見てもらいたい写真だとするなら、「清潔」「さわやか」「新鮮」「安全」といった要素が重要になると推測できます。
それらの要素を内包させた料理写真にすることを考えるなら、「できるだけ明るく撮る」これが鉄則と言えるでしょう。
高級感を伝えたい場合には、明る過ぎると“軽い”印象になってしまうこともあるので、あまり明るくし過ぎない方が良いと言えます。
料理写真に限らず、写真の明るさについては、伝えるべきイメージによって考えることが最善ですが、迷うのであれば、明るめに撮影した方がベターだと言えます。
薄暗い料理写真を「美味しそう」とは感じづらいはずです。
==================
料理写真撮影に関するご質問が圧倒的に多いため、次回ご紹介するのも料理撮影に関する事例の予定ですが、考え方としては、ほかの商品写真でも同じです。
「写真の用途や目的に合わせた考え方+それを具現化するための撮影技術」、あらゆる商用写真で言えることだと思います。
0コメント